第10回 話し手にとってのことば、聞き手にとってのことば

担当:岡久太郎

概要

ほとんどの人は日常会話において、自分が誤解した、

あるいは相手に誤解された経験があると思います。

プログラミング言語のように人工的な定義がされていない

自然言語(普段我々が日常で用いている言語)において、

誤解が生じるのは必然であり、

むしろ誤解のないコミュニケーションを想定する方が難しいとさえ言えます。

 

言語学において、

誤解は“何を誤解したか”という観点からの研究が伝統的に行われてきましたが、

本講義では“そもそも理解/誤解とは何であるのか”という問を立て、

コミュニケーションにおける誤解について考えていきたいと思います。

また、講義後半では “Angela killed the man with the gun.”や

「四角いリュックのポケット」のような

文法的に複数の解釈ができる表現の伝達に関する研究を紹介し、

話し手の認識と聞き手の認識の差異がどのように生じるのかを考えていきます。