第1回 見えない「こころ」をどう捉える?――心理学のイロイロ

担当:近藤真帆

概要

みなさん、「こころ」ってどこにあると思いますか?

頭でしょうか。それとも心臓?

あるいは、人と人とのあいだと答える人もいるかもしれません。

けれど、具体的にどこかとか、それは一体何なのかと問われたら、

答えに困るのではないでしょうか。

 

心理学は学問の中でも比較的若い学問ですが、

「こころ」の探究は古代ギリシャ時代から現代にいたるまで連綿と続いていきました。

「こころ」は一体どこにあるのか、いったい何なのか。

それは目に見えず、捉えることすら難しい、不思議なものです。

 

第1回は、そうした見えない「こころ」を心理学がどのように捉えようとしてきたのか、

その紆余曲折の歴史や、心理学の中のさまざまなモノの見方を紹介します。

一口に心理学と言っても、

「こころ」を何らかの数値としてとらえ解析しようとする分野があれば、

生身の人間を相手にした体験を掘り下げる分野まで、実に様々な立場や方法があります。

そして、どの分野にも利点と問題点があり、それを踏まえて学問は日々発展しています。

 

心理学と名の付く学問には、いったいどんな見方があり、

どんな研究があり、どんなナゾがあるのか。

そんな心理学についてのちいさな地図が、

みなさんの中に描けたら幸いです。

講義を終えて

講義では、見えない「こころ」をどう捉えるか、という問いから、

心理学が誕生してきた背景や、展開してきた様々な立場を紹介させてもらいました。

「こころ」と一口に言っても、

あまりにもさまざまな立場があることに驚いたのではないでしょうか。

これは現在の心理学の特徴でもあり、問題でもあるところです。

そして、みなさんに心理学の簡単な地図を、

という趣旨でお話しさせてもらいましたが、いかんせん、

まとめが少しふんわりしすぎて「よう分からん」という印象を

与えてしまったようにも思います。

 

もう少し、講義担当者である近藤の心理学内の立場を明かしたうえで、

私はこのような地図を描いています、と紹介してみてもよかったですね。

そうした反省も踏まえつつ、次回は、心理学(臨床)が応用される現場から、

「はっきり目に見えない」あるいは「数字でとらえられない」ものをいかに研究するのか、

というお話をしたいと思います。